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- 旧栗駒町の岩ヶ崎で生まれ育った坂田さんがフランス料理を志したのは高校生のとき。「上京した際に食べた洋食のブッフェに感動してね。うつくしくて、おいしい。料理を通じて、こんなに豊かな自己表現ができるのか、と」。東京・お茶の水「山の上ホテル」で修業したのち、憧れのフランスへ。帰国後の1990年、東京・青山に『Kansei』を開店します。2004年に『Kansei』は銀座へと移転。日本でも屈指の食の都で、坂田さんは地方の食材や食文化のすばらしさを紹介し続けています。「世界中の食材、世界中の料理を研究するなかで、いつも心にあるのはくりはらの田園風景。父がつくった野菜、山から採ってきたキノコを、母が料理する。その味が、私の食の原点なんだと思います。だから今回、くりはら素材を使った鍋を創作してほしい、という依頼がとてもうれしかった。いろいろな地域や食材とコラボレートしてきたけれど、いちばんうれしかったかもしれません」。「素材の味わいを大切に、素材が香り立つ料理を」。それが、坂田さんの永遠のテーマ。日本各地のすばらしい素材を、それをつくる生産者さんごと応援するべく、日々新しい味わいを研究しています。「毎日がお料理、生活のほとんどがお料理です。くりはらの食材は、私に新しいインスピレーションをもたらしてくれましたよ」。
