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- くりはらに料理上手なおかあさんはたくさんいますが、なかでも千葉さんの料理の腕前はつとに有名。くりはら伝統のレシピを活かして、「花山自然派工房」として素朴でおいしい製品を生み出しています。「実家で、そしてお嫁入りしたこの花山で、母やおっぴさんたちに教えてもらったこと。それは、単に料理を作ることだけじゃなかったんだなあ、と今あらためて思うんです。例えば、山菜の生える場所や時期。川端のワラビと山の斜面のワラビの違い、栗駒山の山形側のゼンマイと宮城側のゼンマイの違い、とかね。その違いをどう生かして料理するか。昔の人は、そういうことをとてもよく知っていたから、それがくりはらならでは味をつくってきたのよね」。千葉さんちを舞台にそんな先人たちの知恵も共有され、なつかしくてあたらしい郷土料理のヒントにも。そんな千葉さんが営む「花山自然派工房」だから、商品はみんな「和子さんちのおすそわけ」的なあたたかさ。赤しその鮮やかな紅色が活きた、無着色の梅干。花山の野菜や山菜をたくさん刻んでつくった漬物。ルビー色のふさすぐりや山ぶどう、梅を使ったジャムなど、どれもくりはらの隠れた名素材を活かした味わいなのです。
