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金成

もういっぱいマイスター:萩野酒造 佐藤曜平さん

栗駒山の水源、その清さと米のうまみを映す酒づくり
屋根の継ぎ目のあちこちから、白く上がった米蒸しの蒸気。その景気の良さときたら、朝日をにじませるほどです。早春のある日、「萩野酒造」は甑倒しも目前、酒造りもラストスパートを迎えていました。「今年は例年より寒さが厳しく、発酵のための温度を保つのに少々苦労しています。でも、どのお酒も順調ですよ」と八代目蔵元・佐藤さん。蔵に並んだタンクのなかで、ふつふつと、お米がお酒にかわる音がします。仕込んだ日が二日も違えば、その発酵の度合いは大きく異なってくる。その差異もまた、今年の発酵の性格を知る手がかりになっています。天保年間から続く「萩野酒造」の大黒柱といえばこの「萩の鶴」。スタンダードとして愛されてきたこの酒だけれど、近年になって俄然注目度が上がった「日輪田」によって、その美点がより磨かれたように思います。「日輪田」が明るく朗々と、真っ直ぐにうまさが届く酒なら、「萩の鶴」は凪いだ水面に波紋が広がるように、土に雨がしみこむように、やわらかく届く酒。蔵元の人柄を映す、今年の新酒ができあがりました。

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